朝日日本歴史人物事典 「今出川兼季」の解説
今出川兼季
生年:弘安4(1281)
鎌倉末・南北朝期の公卿。父は太政大臣西園寺実兼。兄に西園寺公衡がいる。侍従,左少将,参議などを歴任し,元亨2(1322)年右大臣。北朝の光厳天皇擁立に関与し,正慶1/元弘2(1332)年に太政大臣となったが,建武新政の発足により,この任官は取り消されて前右大臣とされた。暦応1/延元3(1338)年出家,法名覚静。兼季は父実兼の命で兄今出川公顕の嗣子となったため家号を今出川と称し,今出川家の祖となった。邸内に菊を多く植えたことから菊亭入道,菊亭右大臣と称され,のちに今出川家も菊亭を家号とする。
(小森正明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報