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小麦粉の皮で小豆(あずき)のつぶし餡(あん)をくるみ、銅板で焼いた菓子。江戸時代後期、江戸・神田今川橋付近で屋台売りしたので今川焼の名がついた。略して今川ともいう。広義にはまんじゅうの部類に入る駄菓子。当初は銅板にごま油を引き、銅の輪をのせて小麦粉を水に溶いたものを注いで皮とし、餡を入れて上から皮をかぶせ、打ち返し焼いた。のちには凹面に文様をつけた銅板、鉄板にかわった。「たちまち焼ける今川焼」と桶狭間(おけはざま)の戦いをもじったキャッチ・フレーズは昭和初期まで使われ、下町の人気者だった。寒風の吹くころは街頭の風物詩でもある。焼き型により呼び名はいろいろで、太鼓焼、大判焼、魚形のたい焼などがある。
[沢 史生]
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