仰徳神社(読み)こうとくじんじや

日本歴史地名大系 「仰徳神社」の解説

仰徳神社
こうとくじんじや

[現在地名]萩市大字堀内

志都岐山しづきやま神社の本殿の東に並ぶ小社。祭神土地神と毛利氏の祖とされる天穂日命で、宮崎みやざき八幡宮を配祀。

明和七年(一七七〇)建立の碑文「重建大祖神廟記」によると、宝暦一二年(一七六二)毛利重就が土地神に毛利氏祖霊を合祀、明和七年仰徳大明神の神号を授けられて社殿を再建したという。それ以前は春日かすが神社境内に祠があったが、火災に遭い一〇〇年間祭祀を廃していたという。その後、指月しづき山の東麓にあった宮崎八幡宮に合祀されたが、明治九年(一八七六)八幡宮が東京の毛利家邸内に移されたため、仰徳神が主祭神となり、同四一年現在地に遷座した。

天保年間(一八三〇―四四)の「八江萩名所図画」によれば例祭は九月晦日と一〇月一日で、「神前において御連歌或は舞楽を奏す、此日は殊に尊卑の差別なく参詣を許さる」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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