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企業の理論 きぎょうのりろんtheory of the firm

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

企業の理論
きぎょうのりろん
theory of the firm

伝統的には,利潤の最大化を目的とする市場の一主体としての理論にすぎず,力点は市場メカニズムの分析にあった。しかし近年では,現代経済に占める企業の重要性やゲームの理論情報の経済学といったミクロ経済学での理論的発展を背景として多様なテーマが論じられている。大別すると,(1) R.コースの論文『企業の本質』 The Nature of the Firm (1937) に端を発するような問い,すなわちそもそもなぜ企業が成立するのかという企業の存立根拠を問うもの,(2) 企業の行動目的に焦点をあてるもの,(3) 企業の内部構造に焦点をあてるものなどがある。 (1) に関する研究は,コースののち,情報と監視費用の考え方を取入れたアルチアンとデムゼッツの議論や O.ウィリアムソンの取引費用の経済学などが代表的である。 (2) に関しては,E.ペンローズの企業成長モデル,W.ボーモルの売上高最大化仮説,R.マリスの経営主義モデル,限定された合理性の考えに基づく H.A.サイモンの満足度最大化仮説,経営者は企業内での利害の裁定者としてふるまうという青木昌彦のモデルなど,活発な議論が行われている。 (3) については,経営者の行動から発生する経営上のゆがみを問題にした H.ライベンシュタインのX非効率の議論がある。

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