伊勢崎織物(読み)いせさきおりもの

改訂新版 世界大百科事典 「伊勢崎織物」の意味・わかりやすい解説

伊勢崎織物 (いせさきおりもの)

群馬県伊勢崎地方産の絹織物。1720年(享保5)ころから堅牢太織(ふとおり),縞物産地として名が売れ,19世紀に入って生産,取引量を増大させた。玉糸,のし糸を原料とし,躄機(いざりばた)による農家賃織り主流であったが,1880年代以降,高機(たかばた),化学染料,絹紡糸を導入し,絣物(かすりもの)の生産を軌道にのせるなどして,以後第2次世界大戦前まで銘仙の一大産地となった。戦後の復興期には化繊ウールの着尺(きじやく)の生産が新たに登場した。
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百科事典マイペディア 「伊勢崎織物」の意味・わかりやすい解説

伊勢崎織物【いせさきおりもの】

群馬県伊勢崎市を中心に,江戸後期,絹織物業発展。堅牢な太織(ふとおり)・縞物(しまもの)の産地として著名となる。躄機(いざりばた)による農家の賃機が主流であったが,19世紀末,高機(たかばた)と,化学染料などの技術を導入し絣(かすり)物を生産。第2次世界大戦前まで銘仙(めいせん)の一大産地であった。

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