太織(読み)フトオリ

デジタル大辞泉 「太織」の意味・読み・例文・類語

ふと‐おり【太織(り)/×絁】

玉糸熨斗糸のしいとで織った平織りの絹織物太絹ふとぎぬ。ふとり。

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精選版 日本国語大辞典 「太織」の意味・読み・例文・類語

ふと‐おり【太織】

  1. 〘 名詞 〙 絹織物の一種。太い練絹糸を用いて平織りとしたものの総称。ふとぎぬ。ふとり。
    1. [初出の実例]「ふとぎぬ 日本紀に絁を訓せり。令義解に麁を為絁とみえたり。今ふとりといふ、太織の義也」(出典和訓栞(1777‐1862))

ふとり【太織】

  1. 〘 名詞 〙 「ふとおり(太織)」の変化した語。〔運歩色葉(1548)〕
    1. [初出の実例]「太織(フトリ)羽織に、上田縞小袖」(出典:洒落本辰巳之園(1770))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「太織」の意味・わかりやすい解説

太織
ふとおり

やや厚みのある平織の絹織物で,ふとり,太絹ともいう。玉糸または熨斗 (のし) 糸 (絹糸の最劣等品,屑物) など太糸を使って織る。上質の細い絹糸で平織にした絹織物と,厚くぼってりした紬との中間風合いをもつ。白生地や無地のほかに,縞,絣などの柄物もあり,秩父太織,伊勢崎太織渋川太織などがある。太織のうち,地が薄手で,織りもつんだ緻密なものを,のちに銘仙と呼んだ。

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