普及版 字通 「伎(漢字)」の読み・字形・画数・意味
伎
常用漢字 6画
[字訓] わざ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(支)(し)。に岐・(き)の声がある。〔説文〕八上に「與(くみ)するなり」、また〔広韻〕に「侶なり」とみえるが、その義に用いた適例がない。〔説文〕に〔詩、大雅、瞻〕「人を(しら)べて伎(きとく)す」の句を引くが、字はいまに作り、格して害を為す意で、党与の意ではない。伎はと声義近く、は〔説文〕八上に「傾くなり」とあり、〔詩、小雅、大東〕「たる彼の女」の句を引く。歌舞するときの姿態や身の動きを伎といい、わが国の「かぶく」にあたる。ゆえに伎楽の意となる。
[訓義]
1. わざ、わざおぎ。
2. はたらき、たくみ。
3. とも、ともがら、ともに。
4. と通じ、そこなう。
[語系]
伎・技・妓gieは同声。妓は女楽をいう。伎は(危)ngiuai、俄ngaiと声が近く、伎とはその舞容・所作についていう語であろう。わが国の「かぶく」というのに似ている。
[熟語]
伎荷▶・伎苛▶・伎楽▶・伎伎▶・伎芸▶・伎工▶・伎巧▶・伎作▶・伎児▶・伎術▶・伎女▶・伎妾▶・伎水▶・伎数▶・伎船▶・伎道▶・伎能▶・伎坊▶・伎▶・伎癢▶・伎倆▶・伎力▶
[下接語]
異伎・怪伎・工伎・倡伎・縄伎・方伎
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報