伝統的論理学(読み)デントウテキロンリガク

デジタル大辞泉 「伝統的論理学」の意味・読み・例文・類語

でんとうてき‐ろんりがく【伝統的論理学】

アリストテレスによって体系化され、中世スコラ哲学を経て今日に至っている形式論理学現代記号論理学に対していう。

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精選版 日本国語大辞典 「伝統的論理学」の意味・読み・例文・類語

でんとうてき‐ろんりがく【伝統的論理学】

  1. 〘 名詞 〙 アリストテレス、スコラ哲学を通してうけ継がれてきた、概念論理学を中心とした旧来の形式論理学。記号論理学に対する。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「伝統的論理学」の意味・わかりやすい解説

伝統的論理学
でんとうてきろんりがく

「伝統的」という語は,他の分野と等しく論理学においてもめざましい変化,進歩のあった時期には常に先行する時代のものにつけられる語である。論理学においては常に系統的な形で初めて論理学を論じたアリストテレスの業績が,その中核をなす形で存在していた。そして今日ではその成果を受けた中世スコラ哲学者たちが精錬していった論理学を,19世紀後半の命題推理を徹底的に記号化して急速に発展した形式もしくは記号論理学と対比するときの呼び名である。この論理学は命題を主として (1) 主語述語関係から,すなわち主語の示す実体が述語の示す属性をもつか否かという内包的見地 (現在は述語論理学に吸収されている) と,(2) 定言命題の主語および述語の外延の包含関係から論じる量的,外延的見地 (現在はクラス論理学に吸収されている) の2面から検討するものであるが,現在では,名辞の外延の成員の存在を前提している主語-述語関係でのみ考えているため,関係を十分に表現しえない,命題の論理的結合子の考察が不十分である,などの点が批判されている。

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