低温タール(読み)ていおんタール(英語表記)low-temperature tar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「低温タール」の意味・わかりやすい解説

低温タール
ていおんタール
low-temperature tar

低温乾留によって得られるコールタール原料石炭として一般に非粘結炭 (無煙炭,褐炭泥炭) を用い,500~600℃で乾留するとタールの発生量は最大となる。クレゾールのような酸性分 (主としてフェノール同族体) とパラフィンナフテンなどの脂肪族炭化水素を含み,高温タールに比較して芳香族性が少い。日本では第2次世界大戦前から戦時中にかけて,液体燃料の原料として盛んにつくられた。

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