佐世保宿(読み)させぼしゆく

日本歴史地名大系 「佐世保宿」の解説

佐世保宿
させぼしゆく

[現在地名]佐世保市谷郷町・相生町・高砂町・八幡町

近世、平戸往還筋にあった宿駅早岐はいき宿・中里なかざと宿方面と結ばれ、北方のたわらには一里塚が置かれた。天正一四年(一五八六)の佐世保宿の家屋四六軒(佐世保発達史)本陣相生あいおい町の御幸みゆき橋近くの山本家が勤めた。同家は平戸城下の富裕な酒造家で、安永(一七七二―八一)天明(一七八一―八九)の頃、山本権平治のとき佐世保村に支店を出したところ、ほどなく本陣に指定されたという。天明二年・同三年・文政一三年(一八三〇)などの参勤交代および長崎勤番の折に平戸藩主松浦静山・同観中がこの本陣に宿泊している(「屏風日誌」山本家文書)。文化九年(一八一二)一二月二三日、伊能忠敬の測量隊一行谷郷たにごうの庄屋宅に到着し、四泊している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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