何なら(読み)ナンナラ

デジタル大辞泉 「何なら」の意味・読み・例文・類語

なん‐なら【何なら】

[副]《「なになら」の音変化》
相手実現希望していることを仮定する気持ちを表す。もしよければ。「何なら私のほうからお電話しましょう」
相手がそれを希望しないことを仮定する気持ちを表す。気に入らないなら。「ビール何なら日本酒にしましょうか」
[補説]近年、「そばが好きだ。何なら毎日そばでもいい」のように、「付け加えて言えば」「ついでに言うなら」の意味で用いられることがある。

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精選版 日本国語大辞典 「何なら」の意味・読み・例文・類語

なん‐なら【何なら】

  1. 〘 副詞 〙 ( 「なん」に助動詞「なり」の未然形「なら」が付いてできたもの )
  2. 相手の意志・希望にかなうかどうかを、うかがう気持を表わす。もしよければ。都合によっては。
    1. [初出の実例]「爰から廿四五町ばかしもあります。なんなら馬でも雇てあげましゃうか」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)二)
  3. 相手の意志・希望にかなわないことを仮定する気持を表わす。お気に召さないなら。
    1. [初出の実例]「大束(おおたば)がなんなら、此下に小束(こたば)もありやす」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)四)

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