信近春城(読み)ノブチカ シュンジョウ

20世紀日本人名事典 「信近春城」の解説

信近 春城
ノブチカ シュンジョウ

明治期の日本画家 国画玉成会評議員



生年
明治18(1885)年

没年
明治43(1910)年2月5日

出生地
岡山県

主な受賞名〔年〕
内国勧業博覧会三等賞(第5回)〔明治36年〕「傾城傾国美」,文展三等賞(第1回)〔明治40年〕「釈迦に頻王」

経歴
はじめ大阪の日本画家・深田直城師事。14歳で後素協会主催の第二回絵画共進会の四等入賞を果たし、早熟な才能を発揮。次いで、18歳の時には第五回内国勧業博覧会の三等賞を受賞するなど、入選・入賞を重ねた。20歳のころ京都に赴き画家・菊池芳文に入門し、さらに東京に転じて関東画壇の重鎮・橋本雅邦に学び、画技を研鑽。40年文展の開設に伴い、新派の日本画家による国画玉成会の結成に参加し、その評議員となった。同年の第1回文展では「釈迦に頻王」で三等に入賞し、大いにその将来を嘱望されたが、間もなく東京を離れ、43年25歳で夭折した。作品は「悉多太子出城」「傾城傾国美」など、歴史に題材をとったものが多い。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「信近春城」の解説

信近春城 のぶちか-しゅんじょう

1885-1910 明治時代の日本画家。
明治18年生まれ。深田直城,菊池芳文,橋本雅邦に師事する。各種の絵画共進会や内国勧業博覧会で活躍。明治40年国画玉成会の結成に参加し,同年文展で「釈迦に頻王」が3等賞。歴史画を得意とした。明治43年2月5日死去。26歳。岡山県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android