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先天性副腎皮質過形成症 せんてんせいふくじんひしつかけいせいしょうCongenital Adrenal Hyperplasia

家庭医学館の解説

せんてんせいふくじんひしつかけいせいしょう【先天性副腎皮質過形成症 Congenital Adrenal Hyperplasia】

[どんな病気か]
 副腎皮質は、コレステロールを原料として、つぎの3種類のホルモンをつくっています。①ナトリウムを体内に保持させるホルモン(鉱質(こうしつ)コルチコイド)、②日中の活動にそなえるとともにストレスからからだを守るホルモン(糖質(とうしつ)コルチコイド)、③弱い男性化作用をもつホルモン(副腎性アンドロゲン)。
 これらのホルモンをつくるには種々の酵素(こうそ)が必要ですが、そのうちのどれかが欠けて糖質コルチコイド(とくにコルチゾール)がつくられないと、中枢(ちゅうすう)から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が多く分泌されます。
 その結果、糖質コルチコイド以外の一部のホルモンが過剰につくられる異常が生じます。これが先天性副腎皮質過形成症です。
 そのうちでもっとも多い病型の21水酸化酵素欠損症(すいさんかこうそけっそんしょう)では、鉱質コルチコイドもしばしば不足し、逆に副腎性アンドロゲンが過剰になります。
 これらの病気は遺伝子の異常によってひきおこされるもので、常染色体性劣性遺伝(じょうせんしょくたいせいれっせいいでん)をします。
[症状]
 21水酸化酵素欠損症では、副腎性アンドロゲンの過剰によって、女子の外陰部に男性化がおこり、男子と誤認されることさえあります。
 また、嘔吐(おうと)、脱水、体重減少、ナトリウムの喪失などの症状が現われ、放置しておくとショックをおこすこともあります。
 しかし、新生児マススクリーニングによって、この病気は早期発見されるようになり、早期から対応できるようになっています。
[検査と診断]
 種々の副腎皮質ホルモン、ACTH、レニン活性(体内のナトリウム不足の指標)などが測定されます。
 患者さんが安全な状態なら、ACTH負荷試験(ふかしけん)も行なって、どの酵素反応に障害があるかを確かめます。外陰部の造影検査などの画像診断もときに必要になります。
[治療]
 不足している糖質コルチコイドをほぼ生涯にわたり内服するのが原則です。必要なら鉱質コルチコイドも加えられます。
 成長や二次性徴(にじせいちょう)が正常におこるよう、時期に合わせた適正な治療を行なうことが必要です。
 したがって、できれば小児内分泌科専門医の治療を受けるほうが好ましいといえます。
 女子では、外陰部の男性化に対する形成術が必要になることもあります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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