先頃（読み）サキゴロ

デジタル大辞泉

さき‐ごろ【先頃】

今日から少し前のころ。このあいだ。せんだって。先日。「先頃発見された化石」
[類語]この間・この前・先日・先だって・先般・先度・過日・こないだ・先夜・過般・いつぞや

せん‐ころ【先頃】

このあいだ。さきごろ。
「つい―まで机を並べて睦むつみ合った松村が」〈蘆花・思出の記〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

せん‐ころ【先頃】

1. 〘 名詞 〙 ( 「せんごろ」とも ) ( 現在に近い過去の一時期をさして ) このあいだ。せんだって。過日。先日。さきごろ。
   1. [初出の実例]「せん比いらいで、ござりました」(出典：洒落本・南閨雑話（1773）鋪の体)
   2. 「つい先頃(センコロ)まで机を並べて睦み合った松村が」(出典：思出の記（1900‐01）〈徳富蘆花〉三)

さい‐と‐ころ【先頃】

1. 〘 名詞 〙 ( 「さいつころ」の変化した語 ) さきごろ。せんだって。往日。
   1. [初出の実例]「近(サイトコロ)戒日王、迦湿彌羅に仏の牙有りと聞きて」(出典：大慈恩寺三蔵法師伝永久四年点（1116）五)

さき‐ごろ【先頃】

1. 〘 名詞 〙 ( 現在に近い過去の一時期をさす ) このあいだ。せんだって。先日。過日。
   1. [初出の実例]「されば先頃の評にも、草あたためて何の詮にやと、申上候かと覚申候」(出典：浪化宛去来書簡‐元祿七年（1694）五月一三日)

さい‐つ‐ころ【先頃】

1. 〘 名詞 〙 ( 「さきつころ」の変化した語。「さいつごろ」とも ) さきごろ。先日。さいところ。
   1. [初出の実例]「さいつころ、つれづれなるままに、草などつくろはせなどせしに」(出典：蜻蛉日記（974頃）中)

出典　精選版 日本国語大辞典