入佐山(読み)イルサノヤマ

デジタル大辞泉 「入佐山」の意味・読み・例文・類語

いるさ‐の‐やま【入佐山】

兵庫県北部、豊岡市出石いずし地区にある此隅山といわれるが不詳。いるさやま。[歌枕]→入るさ

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精選版 日本国語大辞典 「入佐山」の意味・読み・例文・類語

いるさ‐の‐やま【入佐山】

  1. 兵庫県北部、豊岡市出石(いずし)宮内にある此隅山東方の山とも、同町東条の宗鏡寺裏山ともいわれるが不詳。歌枕。いるさやま。
    1. [初出の実例]「婦(いも)と我(あれ)と 伊留左乃也末(イルサノヤマ)山蘭(やまあららぎ) 手な取り触れそや 貌(かほ)優るがにや 速く優るがにや」(出典催馬楽(7C後‐8C)婦と我)

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日本歴史地名大系 「入佐山」の解説

入佐山
いるさやま

歌枕。初見は「後撰集」秋下所収の「梓弓いるさの山は秋ぎりのあたるごとにや色まさるらむ」(源宗于)。梓弓を射ると入佐の山をかけたり、月の入る、妹と居るなどの掛詞の興味もあって、多くの歌人に愛用され、「入佐川」「入佐の原」の縁語も生れた。「催馬楽」にも「いもあれと いるさの山の 山蘭やまあららぎ 手な取り触れそや 貌優かおまさるがにや く優るがにや」がある。

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