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全唐詩逸 ぜんとうしいつ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

全唐詩逸
ぜんとうしいつ

江戸時代の唐詩集。市河寛斎編。3巻。文化1 (1804) 年刊。中国の『全唐詩』の補逸書。『全唐詩』が唐代の詩すべてを収めたとするのに対し,『千載佳句』『文鏡秘府論』など,日本にのみ存在する資料から『全唐詩』にない詩 72,句 279を集めたもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぜんとうしいつ【全唐詩逸】

漢詩集。市河寛斎編。1804年(文化1)刊。3巻。《全唐詩》に漏れた詩を,《文鏡秘府論《千載佳句》などの平安時代の日本人の著述や,《遊仙窟》など日本に伝わって中国では滅んだ文献から採集した書。詩人は約130人に及び,採録の詩は断片的な句が多いが,一首全体の形をとどめるものも約60首ある。刊行後まもなく中国にもたらされ,資料的価値を認められて《知不足斎叢書》に収められた。【日野 竜夫】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

全唐詩逸
ぜんとうしいつ

江戸時代に編集された『全唐詩』の補遺。編者は富山藩儒(はんじゅ)で漢詩人でもあった市河世寧(いちかわせねい)(号は寛斎(かんさい))。日本には、日中文化交流の昔から、舶載された漢籍、および日本で翻刻した書物は数多く、なかには中国では散逸して、『全唐詩』にも未収の唐代作品が伝存している。本書はそれらを捜討して、126人と無名氏の作になる詩72首、句279を得て、上・中・下三巻に収め、1804年(文化1)に刊行された。126人中82人は『全唐詩』未収の詩人である。学術的に貴重で、中国でも1823年(道光3)に翻刻されて、『知不足斎叢書(ちふそくさいそうしょ)』に収められ、北京(ペキン)中華書局版『全唐詩』にも付載されている。[伊藤正文]

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