日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
全日本鉄道労働組合総連合会
ぜんにほんてつどうろうどうくみあいそうれんごうかい
略称JR総連。旧日本国有鉄道(国鉄)の分割・民営化を契機に結成された旧国鉄労働者の組合。日本労働組合総連合会(連合)加盟組織。1986年(昭和61)11月、国鉄の分割・民営化法案が成立すると、分割・民営化後の労使関係をにらみ、鉄道労働組合(鉄労)、国鉄動力車労働組合(動労)、鉄道社員労働組合連合会(社員労)、日本鉄道労働組合(日鉄労)などの組合を組織統合し、1987年2月、全日本鉄道労働組合総連合会(鉄道労連、結成当時組合員数約9万人)が発足、1989年(平成1)6月、略称をJR総連に改称した。その後、JR総連の分裂などがあり、JR総連を脱退したJR西労組などのグループと、1992年5月17日に組織を解散した日本鉄道産業労働組合総連合(鉄産総連)が、同年5月18日、日本鉄道労働組合連合会(JR連合)を結成した。
2011年3月時点のJR内のおもな組合は国鉄労働組合(国労、組合員数約1万3500人)、JR連合(同約7万6000人)、JR総連(同約6万4000人)が主たる組織となっている。JR総連内部では、結成時に中核となった旧動労勢力が主力を占めている。
[川崎忠文・早川征一郎]