日本歴史地名大系 「八条院町」の解説
八条院町
はちじよういんのちよう
- 京都市:下京区
- 八条院町
中世における東寺(現南区)領で、八条女院院町あるいは単に院町とも称された。その成立は、八条院子内親王が保延六年(一一四〇)に父鳥羽天皇の所領を譲られた時に始まる。母美福門院の没後、その遺領を加えて、八条院領は二三〇ヵ所に上った。
八条院の没後、その所領は皇族を中心に相伝されたが、後に八条院町となる所領は後宇多上皇が伝領、正和二年(一三一三)一二月に上皇から東寺に寄進され、以後八条院町の名でよばれる。その段階での所在地は、寄進された時に東寺側で作成されたと思われる次の八条女院院町在所目安注文(教王護国寺文書)によって判明する。
この文書によれば院町の町域は、東は
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報