共同社会(読み)きょうどうしゃかい

大辞林 第三版の解説

きょうどうしゃかい【共同社会】

ドイツの社会学者テニエスが唱えた社会類型の一。血縁に基づく家族、地縁に基づく村落、友情に基づく都市などのように、人間に本来備わる本質意思によって結合した有機的統一体としての社会。ゲマインシャフト。共同体。協同体。 ⇔ 利益社会

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

共同社会
きょうどうしゃかい

一般に、ドイツの社会学者テンニエスがつくった社会の類型概念の一つであるゲマインシャフトGemeinschaftの訳語として用いる。本来的な自然な状態としての人間の意志、つまり本質意志Wesenwilleによって結合された社会である。実在的で有機的な生命体と考えられる。対概念であるゲゼルシャフトGesellschaft(利益社会)が、諸個人が互いに自己の目的を達成するために選択意志Krwilleによって結合した、観念的で機械的な形成物と考えられる社会であるのと対している。[二宮哲雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

きょうどう‐しゃかい ‥シャクヮイ【共同社会】

〘名〙 家族・村落などの有機体的な本質意志によって結びついた自然的、閉鎖的社会。基礎社会。共同体。
※権力の外にある世界(1924)〈長谷川如是閑〉二「指導者と協同者とは、全く渾然たる一体をなして〈略〉そこに一個の共同社会を作り出してゐるのである」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の共同社会の言及

【ゲマインシャフト】より

…共同社会あるいは基礎社会と訳されるが,語の構成からは〈共通あるいは共同していること〉で,この意味で使われることも多い。テンニースの著書《ゲマインシャフトとゲゼルシャフトGemeinschaft und Gesellschaft》(1887)でゲゼルシャフトGesellschaft(利益社会あるいは派生社会と訳される)と対比しつつ,純粋社会学の根本概念とされた。…

※「共同社会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

台風一過

台風が通り過ぎたあと、空が晴れ渡りよい天気になること。転じて、騒動が収まり、晴れ晴れとすること。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

共同社会の関連情報