内丸(読み)うちまる

日本歴史地名大系 「内丸」の解説

内丸
うちまる

[現在地名]盛岡市内丸・中央通一丁目など

盛岡城の内堀北方に隣接する外郭。ほぼ四方に堀と土手をめぐらした要害の区画をなしており、南部家一門および上級家臣屋敷地であった(寛永城下図)。東は中津なかつ川を隔てて紺屋こんや町・鍛冶かじ町・川原かわら小路に接し、外堀を隔てて西は日影門外ひかげもんそと小路、北はほん町・八日ようか町に接する(元文城下図)城下への出口として、東になかはし門、西に日影門、北に大手おおて(追手門ともいう)の内丸三門が設けられており、城の正門つな門の真北に位置する大手門から本町までは大手先おおてさきと称される。城下建設当初は、三門の外側左右に上級家臣の屋敷が置かれ(「盛岡砂子」、寛永城下図)門外の守りを固めていたと思われる。正徳四年(一七一四)の書上によると、外堀の土手の長さは中の橋門から大手門まで二三二間、同門から日影門まで三九〇間(盛岡砂子)

かめヶ池(内堀)の北にあった新丸は寛永城下図に新屋敷とみえひろ小路に面した北の表間口一〇〇間、奥行は東六〇間・西六五間。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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