出足(読み)デアシ

デジタル大辞泉 「出足」の意味・読み・例文・類語

で‐あし【出足】

催し物・行楽地などへ人が出向く程度・状態。「雨で出足がくじかれる」「客の出足がよい」
物事の始まりの状態。「新製品の好調な出足
自動車の出発時の速度。「出足の速い車」
相撲で、相手を攻めながら足を相手の方へ踏み出すこと。「鋭い出足で寄り切る」
柔道で、前へ踏み出した足。「出足払い」
[類語](3初速

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「出足」の意味・読み・例文・類語

で‐あし【出足】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人々が外出する状態。会場や盛り場などの人手の状態。
  3. スポーツで、足を踏み出して前に出ること。また、その速さ。
    1. [初出の実例]「立合のうまいことは大錦と共に評判な位で、出足(デアシ)の早いことも亦有名なもの」(出典:相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉現代人気力士評判記其の二)
  4. 転じて、物事をし始める時の速さ。
    1. [初出の実例]「草双紙の表紙に薄墨、艶墨以外の美しい彩色を施すことを禁じたので、一時出足(デアシ)ハタかれたが」(出典:江戸から東京へ(1924)〈矢田挿雲〉一一)
  5. 自動車などの出発時の速さ。
    1. [初出の実例]「発進加速性能は、俗に言う〝出足〟で」(出典:マイ・カー(1961)〈星野芳郎〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「出足」の意味・わかりやすい解説

出足
であし

相撲で最も大切な常に前へ出ること。上体に対して足が伴わなかったり,すり足を実行しないと,のめったり,相手の技をくったりする。運び足のなかでも一番大切とされている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android