分散系(読み)ぶんさんけい

精選版 日本国語大辞典 「分散系」の意味・読み・例文・類語

ぶんさん‐けい【分散系】

  1. 〘 名詞 〙 ある物質が微細な粒子になってある媒質中に分散している系をいう。分散媒分散質とからなる。

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化学辞典 第2版 「分散系」の解説

分散系
ブンサンケイ
disperse system

気相,液相あるいは固相など,連続相中に他種の物質相が不連続に分布した状態を分散系といい,連続相を分散媒,不連続相を分散相という.分散相の大きさを分散度といい,球形の場合には直径で表す.これはC.W.W. Ostwald(オストワルト)(1907年)が提唱した状態論で,分散度がイオン分子程度(10-8~10-7 cm)のものが,いわゆる溶液あるいは分子分散系で,分散度が 10-7~10-5 cm の範囲にある分散系が,コロイドに相当することを指摘した.

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岩石学辞典 「分散系」の解説

分散系

微細な固体粒子(分散相)が気体液体または固体(分散媒質)中に分散した浮遊懸濁液(suspention).同じ粒度の粒子がそろった場合を単分散系(mono-disperse system)といい,粒度が不ぞろいに変化する場合を多分散系(polydisperse system)と呼んで区別する.分散系は粗粒の分散系からコロイダルな分散系まで様々に変化する.オパール天然に存在する単分散系固体コロイドである.

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栄養・生化学辞典 「分散系」の解説

分散系

 微細な粒子が媒質内に分散している系.コロイドなど.

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世界大百科事典(旧版)内の分散系の言及

【分散】より

光分散【朝倉 利光】(2)ある均一な物質の中に他の物質が微粒子状になって分布していく現象。分散によってつくられる混合物を分散系disperse systemといい,連続な均一相をつくる物質を分散媒,微粒子をつくる物質を分散質と呼ぶ。コロイド範囲の大きさの粒子にまで分散した系をとくにコロイド分散系といい,懸濁液乳濁液はその例である。…

※「分散系」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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