分解電圧(読み)ぶんかいでんあつ(英語表記)decomposition voltage

  • 分解電圧 decomposition voltage

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

電気分解において,電解生成物が引続いて析出できるよう端子に加えるべき最小電圧。電圧-電流曲線を実測し,電流が電圧とともに急増する点で電解生成物の析出が始るので,このときの電圧として求める。熱力学的計算から求められる理論分解電圧という。理論分解電圧に分極電圧を加えたものが分解電圧となる。

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百科事典マイペディアの解説

電気分解で電解生成物を継続して析出させるために加えなければならない最低電圧。たとえば水の電気分解では1.67ボルトで,これ以上の電圧では電圧の上昇とともにほぼ直線的に生成物が増加する。

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世界大百科事典 第2版の解説

電解槽で目に見える電気分解が起こりはじめる最小電圧。両極に加えた電圧を横軸にとり,流れた電流を縦軸にとって電流‐電圧曲線をつくり,曲線の折点に相当する電圧をとる(図参照)。このようにして実験的に定めた分解電圧は,電気分解の自由エネルギー変化から算出した理論分解電圧とは一致しない。この両者の差は,過電圧などに帰せられる。【笛木 和雄】

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 電気分解で、電解による生成物が連続して取り出せるための最小電圧。

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化学辞典 第2版の解説

電解質溶液または溶融塩を白金のような化学的に安定な電極を用いて電解すると,電流は,電圧の小さい領域ではきわめて小さく(残余電流),ある電圧 ED 以上で指数関数的に上昇する.この電圧 ED を分解電圧という.この ED の値は,理論的な意味はあまりないが,相当量の電解が起こりはじめる最小電圧であるという実用的な意味がある.分解電圧は理論分解電圧より大きい.

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