白金(読み)ハッキン(英語表記)platinum

翻訳|platinum

デジタル大辞泉 「白金」の意味・読み・例文・類語

はっ‐きん〔ハク‐〕【白金】

白金族元素の一。単体は銀白色の金属。展延性に富み、高温で熱しても変化せず、王水以外の酸には溶けない。水酸化アルカリと熱すると侵される。酸化・還元触媒やるつぼ・電極・理化学用器械・装飾品などに用いる。比重21.5。元素記号Pt 原子番号78。原子量195.1。プラチナ
[類語]プラチナホワイトゴールド

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精選版 日本国語大辞典 「白金」の意味・読み・例文・類語

はっ‐きんハク‥【白金】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 金属元素の一つ。元素記号 Pt 原子番号七八。原子量一九五・〇七八。銀白色の貴金属で銀よりも硬く、展性・延性に富む。王水、融解アルカリ、シアン化物溶液におかされる以外は化学的にきわめて安定。理化学用器具・装飾品・触媒などに用いる。プラチナ。〔遠西医方名物考補遺(1834)〕
  3. 銀のこと。また、銀粉(ぎんぷん)にもいう。〔大和本草(1709)〕 〔爾雅‐釈器〕

はく‐きん【白金】

  1. 〘 名詞 〙はっきん(白金)

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改訂新版 世界大百科事典 「白金」の意味・わかりやすい解説

白金 (はっきん)
platinum

周期表第Ⅷ族,第6周期(重白金族)に属する金属元素。俗にプラチナplatinaともいう。白金は古くから用いられていたが,確実な記録としては,スペインのウロアDon Antonio de Ulloa(1716-95)が1748年に出版した本の中で,1735年コロンビアのピント川の近くで銀によく似た新しい金属が発見されたと記しているのが最も古いといわれている。スペイン人はこの金属を,銀を意味するplataに縮小詞をつけてplatinaと呼び,platina del Pinto(ピント川の小さな銀)と称していたので,これが元素名のもとになった。白金は太陽および多くの隕鉄中に存在が認められている。地球上では,ふつう遊離の状態(自然白金という)あるいは他の白金族金属との合金として産する。南アフリカ,旧ソ連,アメリカ,カナダがおもな産出国である。旧ソ連,南アフリカではクロム鉄鉱や磁鉄鉱中に自然白金として,カナダ,アメリカでは硫化銅鉱や硫化ニッケル鉱中に存在して,銅やニッケルの副産物として回収されている。

銀白色の展延性のある金属。空気や水に対してきわめて安定である。赤熱すると著しく水素を吸収し透過する。とくに微粉白金はその体積の100倍以上の水素を吸収する。吸収した水素はパラジウムの場合よりも放出されにくいが,300~400℃に熱すると放出される。またかなり大量の酸素および少量のヘリウムをも吸収する。吸収された水素および酸素は活性化されるので,白金は酸化,還元の触媒として適する。このように白金は酸素を吸収するが,直接酸素と化合することはほとんどない。250℃以上で乾いた塩素と反応して塩化物を,また暗赤熱でフッ素と反応してフッ化物を生ずる。セレン,テルルおよび場合によっては硫黄とも化合する。リンとは低融点の合金をつくり,ヒ素,アンチモン,ビスマス,スズ,鉛,銀とも合金をつくる。鉄,コバルト,ニッケル,銅,金とあらゆる割合で固溶体をつくるが,パラジウムと異なり銀との相互溶解度には限りがある。高温で炭素を吸収し,冷却すればこれを析出させる。ケイ素も同様である。そのため白金の表面がもろくなる。一酸化炭素とは直接には反応しない。常温では王水以外の酸には溶けない。250℃以上では濃硫酸にゆっくり侵される。王水にはかなり速やかに溶けてヘキサクロロ白金(Ⅳ)酸H2[PtCl6]になる。過酸化アルカリと加熱すると著しく侵される。水酸化アルカリと融解すると,空気を完全に断たないかぎり微量の過酸化物を生ずるから,かなり侵される。シアン化カリウム溶液には水素を発していくらか溶ける。錯体をつくりやすい。白金は軟らかいので,これに適当な硬さや耐食性を与えるため,ロジウムイリジウムなどの白金族金属や,金,ニッケル,タングステンなどとの合金をつくり,使用される。モース硬度4.3で,純鉄より少し軟らかい。面心立方格子。原子半径1.39Å,イオン半径Pt2⁺0.74Å(平面正方形),0.94Å(6配位),Pt4⁺0.77Å(6配位)。線膨張率8.99×10⁻6/deg(0~100℃。ガラスとほぼ同じ),比抵抗10.6×10⁻8Ω・cm(20℃),熱伝導率0.7cal/cm・s・deg(20℃),標準電極電位Pt2⁺/Pt=1.19V。

日本ではおもに銅製錬の副産物として回収している。乾式製錬でつくられた粗銅中にppmの程度含まれる白金族金属は,電解精製して純銅をつくる銅電解の際に,金,銀などとともに不溶解スライムとなる。これを王水と反応させると,金,白金,パラジウムが溶出する。この溶液を蒸発乾固し,さらに塩酸を加えて溶かしてから再び蒸発乾固し,これを繰り返して硝酸を除いてから硫酸鉄(Ⅱ)(還元剤)を加えて金を沈殿させ,分離する。ろ液に塩化アンモニウムを加えて,白金をヘキサクロロ白金(Ⅳ)酸アンモニウム(NH42[PtCl6]として沈殿させ,これを分離,洗浄して,700℃に加熱すると海綿状の白金(白金海綿)が得られる。ろ液を80℃に加熱,硝酸を加えてパラジウムを酸化し,塩化アンモニウムを加えると,パラジウムがテトラクロロパラジウム(Ⅱ)酸アンモニウムとなって沈殿し,ろ別できる。純白金は粗白金海綿を再び王水に溶かし,前述の操作を繰り返すか,H2[PtCl6]溶液を電気分解してつくられる。

白金は純金属あるいは合金として,度量衡原器,抵抗温度計,熱電対,電気接点,電極,電気炉,るつぼ,化学装置,歯科用材料,装飾用貴金属として,その化学的不活性を生かして広く用いられ,また触媒として水素化,脱水素化,異性化などに用途が広い。

石綿上に微粒子の白金(白金海綿)を析出付着させたもの。白金アスベストplatinum asbestosともいう。石綿をH2[PtCl6]溶液に浸し,ついで濃塩化アンモニウム溶液に浸した後,強熱してつくる。淡黒色。数百℃に加熱すると,水素と酸素とを反応させるときの触媒となる。接触法による硫酸製造に重要な働きをする。

これは,(NH42[PtCl6]を700~800℃に加熱して得られる黒色海綿状の白金。触媒として用いられる。

黒色微粉状の白金。白金ブラックplatinum blackともいう。ギ酸ナトリウム水溶液にNa2[PtCl6]水溶液を加えると得られる。触媒として用いられている。標準水素電極などに使用される白金黒付白金電極は,H2[PtCl6]水溶液を電解して,白金電極上に白金黒を電着させたものである。

コロイド状の白金。白金コロイドともいう。H2[PtCl6]水溶液に保護コロイドとしてアラビアゴムなどを加え,ヒドラジンなどで還元すると得られる。きわめて安定で,乾燥すれば黒色の光沢ある薄片状物質となり,必要に応じて水に溶かして使うことができる。強力な触媒。
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白金[温泉] (しろがね)

北海道中央部,上川支庁上川郡美瑛(びえい)町の南東部にある温泉。十勝岳(2077m)北西の山腹,美瑛川上流の自然林にかこまれた高原の温泉で,十勝岳登山と山岳スキーの基地でもある。ボウ硝泉,セッコウ泉,46~51℃。JR富良野(ふらの)線美瑛駅からバスで約35分。その道路沿い約4kmにわたって樹齢のそろったみごとなシラカバ林が続くが,これは1926年,かつての温泉宿を押し流し,大被害を与えた十勝岳噴火の泥流の上に自生したものである。
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化学辞典 第2版 「白金」の解説

白金
ハッキン
platinum

Pt.原子番号78の元素.電子配置[Xe]4f 145d96s1の周期表10族貴金属または白金族元素.原子量195.084(9).質量数190(0.014(1)%),192(0.782(7)%),194(32.967(99)%),195(33.832(10)%),196(25.242(41)%),198(7.163(55)%)の5種の安定同位体と,質量数166~202の放射性同位体がある.古代エジプトや南米インカ(現在のエクアドル)で装飾品に使われていたが西欧に知られたのは16世紀.元素名は17世紀のスペイン征服者が金とともに産出する銀白色の遊離白金を“小さな銀”(plata)を意味するplatinaとよんだところから命名された.宇田川榕菴は天保8年(1837年)に出版した「舎密開宗」で,布刺知紐母(プラチニュム)としている.
天然には同族元素とともに遊離の状態(砂白金)で存在するが,南アフリカの白金鉱床は,硫化物,テルル化物,フェロ白金合金として産出する.ロシアは,かつてはウラルの砂白金が有名であったが,現在は,カナダとともにヒ化物を多く産出する.鉱石には硫白金鉱PtS,ヒ白金鉱PtAs2,ブラグ鉱(Pt,Pd,Ni)Sなどがある.偏在のいちじるしい鉱物資源で,世界の全埋蔵量・可掘埋蔵量ともに南アフリカ90%,ロシア9%,ついでカナダである.鉱石1 t 当たりのPt含有率は3~8 g とされる.2007年度の世界の供給量207 t 中,南アフリカの供給量は162 t.鉱石を粉砕後,浮遊選鉱法,重力沈降法で白金族金属を濃縮して電気炉で製錬し,磁気的に銅,ニッケルなどを分離する.これを王水に溶かし,不溶のオスミウム,イリジウム,ロジウムなどのケイ酸塩と分離し,塩化アンモニウム処理によりヘキサクロロ白金(Ⅳ)酸アンモニウム(NH4)2Pt Cl6としてパラジウムと分離する.あるいは白金族金属濃縮後,HCl-Cl2水溶液で処理して [PtCl6]2- としてメチルイソブチルケトン,トリ-n-オクチルアミンなどで溶媒抽出し塩化アンモニウム処理で(NH4)2Pt Cl6を沈殿させる.これを焼いて白金海綿とする.再溶解,焼成の繰り返しや,濃塩酸溶液の電気分解でさらに精製する.銀白色の金属.立方最密構造.硬度4.3.展延性に富む.密度21.45 g cm-3(20 ℃).融点1772 ℃,沸点3830 ℃.酸化数2~6.標準電極電位 Pt2+/Pt 1.188 V.第一イオン化エネルギー8.61 eV.王水以外に溶けないが,赤熱状態では塩素,フッ素と反応する.溶融NaOHには侵される.還元的環境では,P,Si,Pb,As,Sb,S,Seなどとも反応する.パラジウムと同様に水素を吸着する.赤熱するとこの傾向はいちじるしくなり,微粉白金は容積の100倍以上の水素を吸収する.また,かなりの量の酸素,少量のヘリウムを吸収する.吸収された水素,酸素は活性化されるので,表面積の大きい微粉白金は触媒(白金触媒)として多用される.触媒としての最大の用途は自動車排気ガス浄化触媒で,2005年の世界の需要は119 t で全需要の57% を占める.ついで装飾品用で61.1 t(29%).わが国では,自動車用が18.7 t(45%),装飾品用15.9 t(39%)であった(全需要量40.9 t).全輸入量は61.3 t,うち南アフリカから49 t(80%).装飾品の他,科学的に安定なことから,るつぼ(LCD用など高級ガラス用),抵抗温度計,熱電対,電気接点などにも用いられる.キログラム原器は白金90%,イリジウム10% の合金である.「白金及びその水溶性塩」は労働安全衛生法の「名称等を通知すべき危険物及び有害物」,「プラチナ及びその化合物」は大気汚染防止法の「有害大気汚染物質」である.[CAS 7440-06-4][別用語参照]白金化合物

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「白金」の意味・わかりやすい解説

白金(元素)
はっきん
platinum

周期表第10族に属し、白金族元素の一つ。プラチナともいう。スペインのウロアDon Antonio de Ulloa(1716―1795)は、1748年に出版した著書『南米西海岸探検記』のなかで、この地方のスペイン人の間でPlatina del Pinto(ピント川の小さな銀)とよばれている、銀に似た白色の金属のことを述べており、これが白金についての最初の記録である。platinaはスペイン語の銀plataの愛称語であり、platinum(白金)の語源になっている。主産地はロシアのウラル地方のほか南アフリカ、コロンビア、カナダなどで、他の同族元素とともに主として遊離の状態で産出する。その純度は75~85%であり、不純物は同族元素である。

[鳥居泰男]

製法

通常、砂礫(されき)中に粒状あるいは砂状で産出するので、水簸(すいひ)によって選鉱して白金鉱を集める。これを王水に溶かしてクロロ白金とし、塩化アンモニウムを加えて沈殿させ、他の金属と分離する。得られたクロロ白金酸アンモニウム(NH4)2PtCl6を700~800℃に熱すると黒色海綿状のいわゆる白金海綿が得られる。これから融解または鍛造により塊状のものが得られる。

[鳥居泰男]

性質

銀より硬く、展性・延性がある。少量のイリジウムを加えると硬さは著しく増すが展性は減る。空気や水分に対してきわめて安定で、高温に熱しても変化せず、酸・アルカリにも強く、耐食性に富んでいる。ただし王水には徐々に溶け、高温では水酸化アルカリに侵される。微粉状の白金はその容積の100倍以上の水素を吸収し、また赤熱した白金は著しく水素を吸収し透過させる。さらに酸素やヘリウムなどをも吸収する。このような場合、吸収された水素や酸素は活性化される。

[鳥居泰男]

用途

細粉状または白金海綿として酸化、還元の触媒に用いられる。度量衡原器、白金抵抗温度計、実験用るつぼ、熱電対、電気接点材料、発火栓、電極、化学装置、ダイス、ノズルなど多様の用途があり、歯科材料、装飾用としても使われる。

[鳥居泰男]



白金(データノート)
はっきんでーたのーと

白金
 元素記号  Pt
 原子番号  78
 原子量   195.08±3
 融点    1770℃
 沸点    3800℃
 比重    21.45(測定温度20℃)
 結晶系   立方
 元素存在度 宇宙 1.13(第52位)
          (Si106個当りの原子数)


白金(東京都)
しろかね

東京都港区南西部の地区。白金1~6丁目、白金台1~5丁目をいう。応永(おうえい)(1394~1428)のころ白金長者とよばれた柳下上総之介(やぎしたかずさのすけ)の一族がこの地に住んだのが地名の由来という。山手(やまのて)台地上にあり白金台とよばれ、長者の館(やかた)跡と伝える土塁がいまも残る。その館跡は、江戸時代に高松藩主松平氏の下屋敷となり、1917年(大正6)皇室の御料地、1949年(昭和24)国立自然教育園(面積約20万平方メートル)として開放された。東京大学医科学研究所、明治学院大学などがある。

[沢田 清]


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日本歴史地名大系 「白金」の解説

白金
しろかね

現港区の南西部、ふる川が北から東に緩やかに湾曲する部分の南岸地域一帯の名称。江戸時代は東は三田および芝二本榎しばにほんえのき、その他の周囲は大崎おおさき(現品川区)、麻布、今里いまざと村などと接していた。地名は西部に白金長者の屋敷があったという伝説による。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「白金」の意味・わかりやすい解説

白金
はっきん
platinum

元素記号 Pt,原子番号 78,原子量 195.078。周期表 10族,ニッケル族元素に属する。地殻および海水中の平均含有量はまだ明らかではない。ロシアのウラル地方,南アフリカ共和国,カナダなどで,遊離の状態あるいは他の鉄族,コバルト族,ニッケル族元素に属する白金族元素との合金として産出される。単体は銀白色の金属で展性,延性に富む(→塑性)。硬度 4.3でより硬い。融点 1774℃,比重 21.4。化学的に安定で空気中ではさびない。赤熱状態で水素を吸収,冷却しても水素を放出しないが,真空中で赤熱,冷却すると水素を放出する。膨張率はガラスにほとんど等しく,ガラスとの接合が可能。に対し安定であるが,王水と反応して溶ける(→塩化白金)。金属として度量衡原器,抵抗温度計,るつぼなどに用いられ,また,プラチナ粉末あるいは白金海綿として触媒に用いられる。装飾用貴金属,歯科用材料,電極接点などとしても重要で,用途は広い(→貴金属合金)。

白金
しろがね

東京都港区南西部の住宅地区。山手台地上に位置し,北部は古川の谷にのぞむ。西部の国立自然教育園 (面積約 20万m2。 1949年開園) は,中世に勢力をはった白金長者の屋敷跡といわれ,その後白金御料地となり,1959年史跡および天然記念物に指定された。園内は丘や池を配して武蔵野の面影を残し,自然観察の好適地。庭園美術館,聖心女子学院,明治学院大学,北里大学,東京大学医科学研究所などがあり,文教地区でもある。

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百科事典マイペディア 「白金」の意味・わかりやすい解説

白金【はっきん】

元素記号はPt。原子番号78,原子量195.084。融点1769℃,沸点3827℃。元素の一つ。プラチナとも。銀白色の貴金属で,古くから知られた金属の一つ。展性,延性に富み,化学的にはきわめて安定で王水以外の酸に不溶。装身具や度量衡原器に用いられてきたほか,熱電対,るつぼ,電極などに使用。触媒(白金海綿白金黒)としての用途は広く,自動車の排ガス処理にも使われている。他の白金族元素とともに単体または合金として産する。日本では銅の電気精錬の際の陽極泥からも分離している。

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世界大百科事典(旧版)内の白金の言及

【銀】より

…フランス語のargentはラテン語から,英語(ドイツ語)のsilver(Silber)はアッカド語の銀sarpuからきたといわれる。日本では古く白金(しろがね)と呼んで五色の金(かね)の一つであった。
[性質]
 面心立方格子の等軸晶系で,格子定数は4.086Å。…

【貴金属】より

…金属を分類するときの用語の一つで,卑金属に対する語。通常は,金Au,銀Ag,および白金族元素のルテニウムRu,ロジウムRh,パラジウムPd,オスミウムOs,イリジウムIr,白金Ptをいう。化学的には,単体として産し,イオン化傾向が小さく,酸類などとは直接反応しにくく,空気中では酸化されにくい,ということで,上記の金属以外に銅Cuおよび水銀Hgをも含めていうのが普通である。…

※「白金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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