20世紀日本人名事典 「加納三楽輝」の解説
加納 三楽輝
カノウ サンラクキ
昭和期の日本画家
- 生年
- 明治31(1898)年7月24日
- 没年
- 昭和56(1981)年4月30日
- 出生地
- 兵庫県神戸市
- 本名
- 加納 邦夫
- 別名
- 別号=豊起,三楽
- 学歴〔年〕
- 京都市立美術工芸学校
- 主な受賞名〔年〕
- 青龍社Y氏賞(第3回)〔昭和6年〕「南島女人」,青龍社Y氏賞(第4回)〔昭和7年〕「海の市日」,青龍社Y氏賞(第5回)〔昭和8年〕「浜節句」
- 経歴
- 京都市立美術工芸学校に学ぶ傍ら、日本画家山元春挙に師事。大正8年に上京ののちは山村耕花の門下に移った。昭和3年第15回院展に「千倉漁婦」を出品し、初入選を果たす。4年には日本画家の川端龍子に入門し、龍子門下で構成された青龍社に活動の拠点を移した。6年同社の第3回展に「南島女人」を出してY氏賞を獲得して以来、3度連続で同賞を受賞。また、9年に同第6回展で発表した「船耕」が高い評価を受け、同社では初となる外来社人に推された。その後は阪口一草と並ぶ社中の双璧として活躍し、18年には初の個展を開催。他方、青々会・錦虹会の展覧会や戦後の現代日本美術展でも作品を発表。41年に青龍社が解散した後は無所属となり、画業を続けた。作品は他に「海の市日」「浜節句」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報