南伊豆町(読み)みなみいずちよう

日本歴史地名大系 「南伊豆町」の解説

南伊豆町
みなみいずちよう

面積:一一〇・五八平方キロ

伊豆半島の最南端に位置する。東はたらい岬・銭瓶ぜにがめ峠・馬夫石まぶいし(五四五メートル)を隔てて下田市、北は蛇石じやいし峠・高層こうそうり(五一八メートル)を隔てて松崎まつざき町に接する。南東相模灘・南西は駿河湾に面する。青野あおの川が南東流し、同川に一条いちじよう川・二条にじよう川・鯉名こいな川が流れ込む。国道一三六号は町の中央部を二条川沿いに通った後、西部を北上して松崎町に至る。日詰ひづめ遺跡では五世紀代の祭祀の跡が確認され、さらに日野ひんの遺跡からは律令期の奈良三彩の小型壺が出土し、それを用いた祭祀も想定された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「南伊豆町」の意味・わかりやすい解説

南伊豆〔町〕
みなみいず

静岡県東部,伊豆半島の最南端を占める町。 1955年南中,南上,三坂,三浜,竹麻,南崎の6村が合体して町制。天城山地が大部分を占め,青野川が北西から南東に流れ,その流域にわずかに平野が開ける。海岸はリアス海岸各所に小港が散在。絶壁石廊崎,野生ザルで知られる波勝崎などは景勝地。名勝伊豆西南海岸に属する。中心集落下賀茂の温泉の豊富な湯量は浴用,温室加温用として利用され,下賀茂熱帯植物園などがある。温暖な気候でメロンなどの施設園芸や花卉栽培が発達。民宿兼業の沿岸採取も行われる。手石の弥陀ノ岩屋は天然記念物。町域の一部は富士箱根伊豆国立公園に属する。国道 136号線が通じる。面積 109.94km2。人口 7877(2020)。

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