南条・南条郷(読み)なんじよう・なんじようごう

日本歴史地名大系 「南条・南条郷」の解説

南条・南条郷
なんじよう・なんじようごう

中世からの地名。治承四年(一一八〇)一一月一日の源頼朝下文(尊経閣古文書纂)によると、頼朝が走湯権現(伊豆山神社)覚淵に「南条内給田(拾)町」を安堵しているが、同下文は検討の余地がある。「吾妻鏡」文治五年(一一八九)六月六日条に「南条・北条・上条・中条」が境を並べる地に願成就がんじようじゆ院が建てられたとみえる。南条は得宗被官南条氏の名字の地で、延慶二年(一三〇九)二月二三日南条時光は同三郎に「なんてうの南方たけ正ミやうの内」等を譲った(大石寺文書)。この「南条ママ武正名内」の畠二反が嘉暦二年(一三二七)一一月一〇日に僧日目から開発私領であるとして日道に譲られた(同文書)。日道の母が南条時光の女子であったからか(静岡県史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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