岩手県下閉伊(しもへい)・和賀(わが)郡地方の労作歌。厳密にいえば,荷物を牛の背に載せて運搬する道中歌である〈牛方節〉,純然たる放牧歌である〈牛追唄〉のような区別があるが,最近は両者を混用して単に〈牛追唄〉と呼ぶ。一般には奥羽山脈を横断する鹿角(かづの)街道および仙北街道の《沢内(さわうち)牛追唄》(田舎なれどもサアーハエー南部の国はヨー 西も東もサアーハエー金(かね)の山コーラサンサエー ハーラヨーパアパアパッパー)がよく歌われている。日向(宮崎県)の《刈干切(かりぼしきり)唄》と同旋律の哀音嫋嫋(じようじよう)たる中に落着きと品位のある非常に洗練された歌である。内陸から米,炭などを運び,海岸から塩や海産物を運ぶ牛方によって歌われたものだが,牛方は2晩も3晩も道中に野宿しながら悠々と山坂を越えて行ったものだという。
執筆者:浅野 建二
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...