叡知(読み)エイチ

デジタル大辞泉 「叡知」の意味・読み・例文・類語

えいち【叡知】[書名]

原題、〈フランスSagesseベルレーヌ詩集。1881年刊行。ランボーに発砲した事件で逮捕された著者が、獄中キリスト教への信仰を回復した際に書かれた詩が中心

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精選版 日本国語大辞典 「叡知」の意味・読み・例文・類語

えい‐ち【叡知・叡智・英知】

  1. 〘 名詞 〙
  2. すぐれた知恵。真理を洞察する精神能力。
    1. [初出の実例]「睿知天縦、艷藻神授」(出典:凌雲集(814)序〈小野岑守〉)
    2. 「倩(つらつら)事の様を案ずるに、是叡智(エイち)の浅からざる処に出でたり」(出典太平記(14C後)二)
    3. [その他の文献]〔易経‐繋辞上〕
  3. ( intelligence の訳語 ) 哲学で、直面する理論的実践的諸問題を効果的に処理する知能。〔哲学字彙(1881)〕

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普及版 字通 「叡知」の読み・字形・画数・意味

【叡知】えいち

すぐれた智慧。睿智。〔中庸、三十一〕唯だ天下の至、能く叡知にして、以て臨むことるに足る~と爲す。

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世界大百科事典(旧版)内の叡知の言及

【理性】より

…intellectの訳語は,1881年には〈智力〉,明治30年代から〈知性〉〈知能〉が加わり,明治40年代の末から〈知性〉に定着する一方,〈知能〉をintelligenceに当てる用法が増す(1886年に中江兆民はintelligenceを〈智〉〈智の機能〉と訳した)。他方,intelligenceは明治・大正期以来〈叡智〉〈叡知〉の訳語があり,大正期には超自然界・叡知界の認識能力としてのラテン語intelligentiaが〈叡知〉と訳された。 アリストテレスは〈感覚aisthēsis〉に対して人間固有の思考力を〈理性nous〉と呼び,直覚的に原理・始元を洞察する〈直覚知noēsis〉と,分析的に判別し抽象する〈分別知dianoia〉とを含むとした。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」