六訂版 家庭医学大全科 「口囲皮膚炎」の解説
口囲皮膚炎
こういひふえん
Perioral dermatitis
(皮膚の病気)
どんな病気か
16歳~40代の女性の口のまわりに赤い
原因は何か
症例によって、日光
症状の現れ方
口のまわりに小丘疹、小膿疱、紅斑が多発し、時に軽度の鱗屑や
検査と診断
発疹の分布と特徴から診断されます。酒さは顔のほてりや潮紅が何年も繰り返しますが、口囲皮膚炎は治療により短期間で軽快するため、区別ができます。
治療の方法
副腎皮質ステロイド薬が塗られている場合は、酒さ様皮膚炎と同じですぐに中止します。そのほかの場合でも原因で述べた悪化因子があれば、できるだけ取り除くようにします。薬としてはテトラサイクリン系抗菌薬(ミノマイシン、ビブラマイシンなど)の内服が主体です。副腎皮質ステロイドの塗り薬の副作用の場合は数カ月かかる場合が多いのですが、そのほかの場合は通常1カ月前後で軽快します。
病気に気づいたらどうする
化粧で隠そうとしたり、不適切な薬を塗ると余計に悪化します。早めに皮膚科専門医を受診して診断、治療を受けることをすすめます。
末木 博彦
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報