精選版 日本国語大辞典 「古切れ」の意味・読み・例文・類語 こ‐ぎれ【古切・古裂】 〘 名詞 〙 江戸時代より前に、外国から渡来した金襴(きんらん)、緞子(どんす)、間道(かんとう)などの布地をいう。茶道具の袋や和装の小物に用いられて珍重された。名物切(めいぶつぎれ)。[初出の実例]「老人は女物の古裂(コギレ)で作った色のさめたお納戸縮緬の襟巻の中へ寒さうに首をちぢめて」(出典:蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉三) ふる‐ぎれ【古切・古布】 〘 名詞 〙 古くなった布。使い古しの布ぎれ。[初出の実例]「人形のべべをしき〈略〉まげゆはひの古ぎれで、帯をしめたりといたりして」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例