古峰原(読み)こぶがはら

日本歴史地名大系 「古峰原」の解説

古峰原
こぶがはら

鹿沼市の西部、上都賀かみつが足尾あしお町との境付近に広がる。一帯足尾山地は標高一〇〇〇メートルから一四〇〇メートルの波状高原をなし、日光方面大芦おおあし川渓谷や細尾ほそお峠、粕尾かすお峠などから入る道があるが、近年は一般に鹿沼市街から大芦川沿いの古峰原街道が利用される。天狗の信仰で知られる古峰原信仰の聖地。出流いずる山から日光山に至る山岳地域は修験者の行場となっていたが、当地はそのほぼ中央に位置し、日光開山の勝道が修行した地と伝える。勝道の行場の伝承のある三枚さんまい(岩)や回峰行場の一つである深山巴じんぜんともえの宿などがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古峰原」の意味・わかりやすい解説

古峰原
こぶがはら

栃木県西部,鹿沼市北西部,足尾山地にある地域。ヤマトタケルノミコト (日本武尊) をまつり,五穀豊穰と防火の神として知られる古峰神社がある。一帯は前日光県立自然公園に属する。古峰原街道が通る。

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世界大百科事典(旧版)内の古峰原の言及

【日光】より

…前日光は薬師岳から夕日岳,横根山,粕尾峠にいたる山稜の東側の高原地帯を指し,傾動地塊とみられる足尾山地北部の緩傾斜面にあたる。中心の古峰原(こぶがはら)は勝道が修行をつんだ地で,男体山,女峰山,白根山などの日光連山や富士山,南アルプスなどが眺望できる。大芦川上流の古峰(ふるみね)神社はかつては日光修験者の道場で,天狗信仰で知られ,関東,東北などに広い信仰圏をもつ。…

※「古峰原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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