古物市(読み)ふるものいち

改訂新版 世界大百科事典 「古物市」の意味・わかりやすい解説

古物市 (ふるものいち)

市で交換される物資は,元来新旧区別はなかった。近年は実用以外に装飾用やコレクションの対象として古いものがもてはやされ,中古の家具,時計,食器,衣類などを売る市が〈がらくた市〉などとも称されてにぎわっている。京都の〈弘法市〉と〈天神市〉は江戸中期ごろから定期化したと考えられ,今は各地から業者が集まる。東寺境内での毎月21日(弘法大師命日)の弘法市は,1500の露店が並び,12月はとくに〈しまい弘法〉といわれる。北野天満宮の毎月25日(菅原道真の命日)の市も〈天神さん〉としてにぎわい,とくに1月は〈初天神〉と呼ばれる。また東京世田谷(代官屋敷跡付近)の〈ぼろ市〉も江戸時代からあり,今は12月15~16日と1月15~16日の2回開かれる。かつては農村だった一帯農家のための市で,わらじに綯(な)いこむぼろぎれが安く売られたためぼろ市の名がついたという。なお,日本では古物営業法の適用を受ける。

 ヨーロッパ大都市古都にも古物市が多く,代表的なパリの〈蚤の市〉のほか,ロンドンのポートベローPortobello,ペティコート・レーンPetticoat Lane(Middlesex St.),ローマのポルテーゼ門Porta Portese,マドリードのリベラ・デ・クルティドレスRibera de Curtidoresで毎週土曜か日曜に開かれる市はよく知られている。中米メキシコ市のラグニーヤ市場Mercado Lagunillaも観光客でにぎわう。
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