句頭(読み)クトウ

デジタル大辞泉 「句頭」の意味・読み・例文・類語

く‐とう【句頭】

語句冒頭
雅楽で、歌詞最初を独唱する首席唱者。

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精選版 日本国語大辞典 「句頭」の意味・読み・例文・類語

く‐とう【句頭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 雅楽の首席の唱者のこと。声楽または朗詠の句の最初を歌う。
  3. 詩句の、句の冒頭。
    1. [初出の実例]「江湖に落すと云わ、一滴と云てわ句頭につづかざる間如此云也」(出典:無門関才応抄(1532頃))

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百科事典マイペディア 「句頭」の意味・わかりやすい解説

句頭【くとう】

催馬楽朗詠など雅楽の声楽曲において,曲の冒頭の独唱部分およびその担当者の称。句頭(独唱者)は朗詠の場合を除き,笏拍子(しゃくびょうし)を打ちながら歌うので拍子とも称される。句頭以外の斉唱者を付歌(つけうた)(助音(じょいん)とも)という。

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世界大百科事典(旧版)内の句頭の言及

【東遊】より

…もと東国の地方芸能であったらしいが,奈良時代から平安時代にかけて〈東舞〉などと称して近畿でも行われるようになり,9世紀ごろ様式をほぼ完成させた。楽器は句頭(くとう)(歌の主唱者)の打つ笏拍子(しやくびようし)のほか,篳篥(ひちりき),高麗(こま)笛(元来は東遊笛),和琴(わごん)(各1名)が用いられる。全曲の構成は,“高麗調子”(“ ”印のものは,楽器だけで演奏され,歌を伴わない),阿波礼(あわれ),“音出(こわだし)”,一歌(いちうた),二歌,“駿河歌歌出(するがうたのうただし)”,駿河歌一段,駿河歌二段,“加太於呂志(かたおろし)”,阿波礼,“求子歌出(もとめごのうただし)”,求子歌,“大比礼歌出(おおびれのうただし)”,大比礼歌。…

【催馬楽】より


[編成]
 催馬楽は朗詠とともに管絃の演奏会のプログラムに加えられるのが通例となっており,歌の伴奏も管絃の諸楽器があたる。歌唱は数人による斉唱で行われるが,このうち冒頭の句は句頭といわれる主席唱者の独唱による。なお句頭は笏拍子を手にもち,これを打つことによって,曲の開始や,斉唱が加わってからの拍節的なリズムをリードする役目をも担っている。…

※「句頭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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