日本歴史地名大系 「叶村」の解説 叶村かのうむら 鳥取県:鳥取市旧邑美郡地区叶村[現在地名]鳥取市叶・叶一丁目宮長(みやなが)村の南、千代川沿いに位置する。永享二年(一四三〇)九月一九日の願文(熊野那智大社文書)に、因幡国医王(いおう)山の先達松本栄尊引の旦那として、「加納」に居住する藤原中八郎秀堅の名がみえ、同願文には国安(くにやす)の地名もみえることから、「加納」は当地に比定されている。村内を堤防を兼ねる智頭(ちず)街道が通り、一里塚・御茶屋、赤池(あかいけ)の渡があった。本集落(叶土居)は往来から外れた東側にあり、出村として往来の両側に茶屋が立並び、叶茶屋と称された(因幡志)。藩政期の拝領高は七三〇石余、本免五ツ二分。安政五年(一八五八)の生高八九五石余、物成四一一石余。山役米三石二斗余・川役米一石五斗余・藪役銀五匁余を課されていた(「邑美郡下札帳」太田垣家文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by