日本大百科全書(ニッポニカ) 「吉田甲子太郎」の意味・わかりやすい解説
吉田甲子太郎
よしだきねたろう
(1894―1957)
英文学者、児童文学作家。東京生まれ。早稲田(わせだ)大学英文科卒業。立教中学の教師を経て明治大学文芸科教授となる。1935年(昭和10)山本有三(ゆうぞう)の「日本少国民文庫」の編集に参加。一方、朝日壮吉のペンネームで外国作品の翻案小説を発表。『負けない少年』(1941)、『サランガの冒険』(1941)で作家としてデビュー。第二次世界大戦後も児童誌『銀河』や有三の国語教科書の編集に従いながら作品を発表。おもな作品には『兄弟いとこものがたり』(1948)、『空に浮かぶ騎士』(1956)などがある。
[西本鶏介]
『『サランガのぼうけん』(偕成社文庫)』