朝日日本歴史人物事典 「吉田重賢」の解説
吉田重賢
生年:寛正3(1462)
戦国時代の弓術家。吉田流の開祖。号は道宝,上野介と称す。近江国(滋賀県)吉田城主吉田秀泰の次男。射芸の達人を求め修行中の明応8(1499)年,吉田八幡宮に参籠の際,満願の暁の夢の中で,白髪の老翁より1本の矢を「是」といって与えられたという。翌9年1月19日には,同地にきた日置弾正正次より日置流の奥秘をすべて授与された。前年の夢は弾正との出会いの予感であり,また弾正にとっても重賢は最良の後継者であった。のち吉田流の始祖となった。<参考文献>日夏繁高『本朝武芸小伝』(新編武術叢書)
(藤堂良明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報