同一発着・同一料金の原則(読み)どういつはっちゃくどういつりょうきんのげんそく

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

同一発着・同一料金の原則
どういつはっちゃくどういつりょうきんのげんそく

出発地と到着地が同じである場合、どのルート(経路)を利用しても交通機関の料金が同じであるという原則(同種の交通手段・機関を利用する場合)。ルートの選択肢を増やして利用者の利便性や満足度を向上させるとともに、利用者は各ルートの混雑状況をみながら、すいているルートを選べるようになる。このため、混雑緩和や利用効率向上、環境対策上の効果があるとされる。国土交通省は2014年(平成26)11月の国土幹線道路部会で、複数の環状幹線道路の整備が進む首都圏の高速道路料金について、同一発着・同一料金の原則を導入すると発表した。首都圏では、もっとも外側を走る首都圏中央連絡自動車道(圏央道)が内側の東京外郭環状道路(外環道)や首都高速中央環状線よりも料金が割高であるため、圏央道がすいていても、内側の首都高などを使う傾向にあり、都心の渋滞解消が進まないといった問題が生じていた。国土交通省は同一発着・同一料金の原則導入で、渋滞緩和を目ざす。首都圏では2016年度の実施を目ざすとしており、近畿圏の料金体系も同一発着・同一料金の原則に改める方向で検討する。同一発着・同一料金制度については、あらかじめ発着地だけが決まっていて、途中で訪れる海外都市をいくつかの選択肢のなかから選べる海外旅行などで航空券に採用されている場合がある。またJR線で、大都市圏内の路線を自由に選択する選択乗車も同一発着・同一料金の原則に従った制度である。
 なお交通機関の料金制度としては、同一発着・同一料金制度のほか、利用距離に応じて料金が高くなる「距離連動制」、距離にかかわらず同じ料金の「均一料金制」などがある。日本の高速道路料金は距離連動制と均一料金制が混在しており、同一発着・同一料金原則の導入は、料金体系を整理してわかりやすくするねらいもある。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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