吹替える(読み)フキカエル

デジタル大辞泉 「吹替える」の意味・読み・例文・類語

ふき‐か・える〔‐かへる〕【吹(き)替える】

[動ア下一][文]ふきか・ふ[ハ下二]
貨幣や金属製品などを鋳なおす。改鋳する。「銭貨を―・える」
外国映画・テレビなどのせりふを自国語で吹き込む。「アメリカ映画日本語に―・える」
ひそかに取りかえる。すりかえる。
「たそ見知らざる其者を―・へやらぬ」〈伎・傾城王昭君
風の向きが変わる。
「色々に穂向けの風を―・へて」〈玉葉集秋上

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「吹替える」の意味・読み・例文・類語

ふき‐か・える‥かへる【吹変・吹替】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ハ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ふきか・ふ 〘 自動詞 ハ行下二段活用 〙 風の吹き方が変わる。風向きが変わる。
    1. [初出の実例]「片岡の朝けの風も吹かへて冬の景色に散る木の葉かな〈藤原基家〉」(出典:続後撰和歌集(1251)冬・四六四)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙
    [ 文語形 ]ふきか・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙
    1. 貨幣・金属具などを溶かして鋳直す。改鋳する。吹き改める。
      1. [初出の実例]「国々の王様が通用金をたびたび吹替へて」(出典:交易問答(1869)〈加藤弘之〉上)
    2. 身代わりを作る。替え玉とかえる。すりかえる。
      1. [初出の実例]「たそ見知らざる其者をふきかへやらぬ」(出典:歌舞伎・傾城王昭君(1701)三)
    3. 外国映画、テレビなどのせりふを自国語に翻訳して吹き込む。

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