吹越村(読み)ふつこしむら

日本歴史地名大系 「吹越村」の解説

吹越村
ふつこしむら

[現在地名]南知多町内海うつみ

伊勢湾に面し、北は小野浦おのうら(現美浜町)に接し、海岸の景勝はおきちヶ浜・千鳥ちどりヶ浜とよぶ。村の大部分丘陵耕地は乏しい。「寛文覚書」によれば、概高一三八石余、田地八町五反三畝余、畑地四町六反八畝余、塩浜一町三反六畝余、家数三三、人口二一六。将軍上洛・朝鮮使節通行の時人馬を出すとある。「徇行記」によれば、民家は海浜に建並び、隣村に出小作し、海運業を営む者もあり、いさば船二五〇石積二艘、二〇〇石積一艘、二九〇石積一艘。


吹越村
ふつこしむら

[現在地名]能代市吹越

大きく蛇行する米代川の川岸にある。北は真壁地まかべち村、東は荷八田にはた村支郷阿弥陀あみだ村、西は能代町

正保四年(一六四七)の出羽一国絵図に新田として二五石とあり、享保一四年(一七二九)でも五七石余の小村(「黒印高帳」秋田県庁蔵)。宝暦三年(一七五三)には当高三五石余、家数一〇軒、人数六七人、馬五匹(「塙沢目六ケ村常盤山入会願」佐藤家文書)国見くにみ山・常盤ときわ山へ入会をした。

能代町に面した米代川中瀬は初鳥御用場(猟場)であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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