和詩・倭詩(読み)わし

精選版 日本国語大辞典 「和詩・倭詩」の意味・読み・例文・類語

わ‐し【和詩・倭詩】

〘名〙
漢詩に対して、和歌。やまと歌。
万葉(8C後)一七・三九六七・題詞「忽辱芳音翰苑凌雲、兼垂倭詩詞林舒錦、以吟以詠能蠲恋緒
② 日本人の作った漢詩。
随筆・傍廂(1853)前「二は唐人作詩唐詩といひ、日本人の作詩を和詩といへり」
③ 江戸時代、絶句形式や律詩形式などの漢詩の形式にならい、押韻作法まで漢詩を模して、和文で綴られた詩。各務支考創意になり、其角・支考・蕪村らの作品が著名である。仮名詩
※春雨文庫(1876‐82)〈松村春輔〉三篇「作者がもとめに任せ和詩(ワシ)変体を綴りをこがましくも序文に代ふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報