善寺(読み)ほうぜんじ

日本歴史地名大系 「善寺」の解説

善寺
ほうぜんじ

[現在地名]新利根村小野

慈雲山無量寿院と号し、天台宗本尊千手観音。寺伝によれば、天長三年(八二六)逢善の開基と伝え、淳和天皇は寺領八〇〇町歩を寄進して勅願所としたという。当寺一二世尊雄の代に大きく発展し、天文一三年(一五四四)には権律師・権少僧都・権大僧都の「三ケ官位、永御免許」の綸旨が下されている(「逢善寺三箇官位免許状」逢善寺文書)。同八年に焼失したが、江戸崎城(現江戸崎町)城主土岐治英が檀越となって再建、一四世雄海の代には客殿なども整った(「檀那門跡相承資并恵心流相承次第」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報