善性寺(読み)ぜんしようじ

日本歴史地名大系 「善性寺」の解説

善性寺
ぜんしようじ

[現在地名]金沢市四十万町

くらヶ岳の北西麓、近世鶴来つるぎ往来に沿ってある。霊宝山と号し、真宗大谷派。本尊阿弥陀如来。応永三四年(一四二七)敬授による開創と伝え、三代法慶が守護富樫氏に取立てられ寺基を固めたという(貞享二年寺社由緒書上)。かつては法慶道場と称され、明応八年(一四九九)には守護富樫泰高から「四十万村之内大仙寺分之屋敷并山林」を寄進されている(同年九月晦日「富樫泰高寄進状」善性寺文書)


善性寺
ぜんしようじ

[現在地名]二本松市根崎

竹田見付たけだみつけの東南東に位置する。金剛山大慈院と号し、浄土宗。本尊阿弥陀如来。草創は天文七年(一五三八)とも元和二年(一六一六)ともいわれるが明確でない。草創期の寺域は二本松城郭内の久保丁くぼちよう坂上にあり、丹羽氏の町割後現在地に移ったと思われる。当寺の客仏木造阿弥陀如来坐像は県指定重要文化財で、像高五四センチ、寄木造・漆箔・玉眼入りで宝髻が欠落しているが宝冠阿弥陀如来である。胎内銘に「作者定朝門弟子大夫法眼 於今成僧号道円而作之 並治部法教乗円添之作也 大檀那加藤左衛門尉 法名禅幸禅門志願成也 大勧進沙門湖山住持比丘可真成之 于時貞治二二年九月十九日合斯像」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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