喜界(町)(読み)きかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「喜界(町)」の意味・わかりやすい解説

喜界(町)
きかい

鹿児島県大島郡、奄美(あまみ)大島の東側に位置する喜界島の全域を占める町。1941年(昭和16)町制施行。1956年早町(そうまち)村と合併。鹿児島および奄美市名瀬(なぜ)と定期船で結ばれ、島の西海岸沿いには空港があり、鹿児島と奄美大島それぞれとを結ぶ。1466年(文正1)以後琉球(りゅうきゅう)王の統治下にあったが、1609年(慶長14)島津氏の琉球侵入の結果、薩摩(さつま)藩に属した。また、1946年(昭和21)本土と分離されてアメリカ軍政下に入ったが、1953年祖国復帰を実現した。耕地が広く、農業が盛んでサトウキビが基幹作物である。製糖はそのほとんどを島内の生和(しょうわ)糖業が行っている。百之台(ひゃくのだい)(隆起サンゴ礁の高台地)、北東部の海岸(トンビ崎海岸、志戸桶(しどおけ)海岸)、西部の荒木海岸は奄美群島国立公園に含まれる。面積56.82平方キロメートル、人口6629(2020)。

[田島康弘 2019年5月21日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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