四智(読み)シチ

デジタル大辞泉 「四智」の意味・読み・例文・類語

し‐ち【四×智】

仏語
諸仏が備えているという4種の智慧大円鏡智平等性智びょうどうしょうち妙観察智みょうかんざっち成所作智じょうしょさち
羅漢の4種の智慧。我生已尽智・梵行ぼんぎょう已立智・所作已弁智・不受後有智。
智度論に説く4種の智慧。道慧・道種慧・一切智・一切種智

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精選版 日本国語大辞典 「四智」の意味・読み・例文・類語

し‐ち【四智】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。
  2. 仏果をきわめたときに具有する四種の智をいう。すなわち、大円鏡智、平等性智妙観察智成所作智。〔性霊集‐六(835頃)〕
    1. [初出の実例]「ただ四倒三毒をはなるるのみにあらず、またすべからく、三身四智をも離却すべし」(出典:伝光録(1299‐1302頃)祖師子尊者)
    2. [その他の文献]〔成唯識論‐一〇〕
  3. 四諦(したい)を悟る四種の智をいう。すなわち、我生已尽智、梵行已立智、所作已弁智、不受後有智。〔勝鬘経義疏(611)〕
  4. 世俗から仏に至る、その智を四種に分けたもの。すなわち、道慧、道種慧、一切智、一切種智。〔法華文句‐四・上〕

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