回向文(読み)エコウモン

デジタル大辞泉 「回向文」の意味・読み・例文・類語

えこう‐もん〔ヱカウ‐〕【回向文】

日常勤行ごんぎょう法会ほうえの終わりに、修めた功徳一切衆生いっさいしゅじょうに振り向けるために唱える願いの経文。ふつう偈頌げじゅまたは陀羅尼だらにを唱える。回向偈えこうげ。えこうぶみ。

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精選版 日本国語大辞典 「回向文」の意味・読み・例文・類語

えこう‐もんヱカウ‥【回向文】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。日常の勤行(ごんぎょう)法要法会など仏事の際に、最後に唱える経文のことば。仏事の功徳を、自他の悟りにさし向けようという願いを表わしたもの。えこうぶみ。
    1. [初出の実例]「目礼して霊棚をにらむと直に、数珠(ずず)さらさっとの回向文(エカウモン)」(出典滑稽本・大千世界楽屋探(1817)中)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「回向文」の意味・わかりやすい解説

回向文
えこうもん

仏教儀式の用語。日常の勤行や法要の終りなどに,その読誦した経典の功徳を自他あるいは死者などに振向けることを表明する偈文

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世界大百科事典(旧版)内の回向文の言及

【回向】より

…【高橋 明】(2)声明(しようみよう)曲の曲名,また分類名。回向文(えこうもん)ともいう。一つの法要の終結部で,その法要の功徳が全世界へ回向されることを願って唱える声明。…

※「回向文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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