因果性(読み)いんがせい(英語表記)causality

翻訳|causality

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

因果性
いんがせい
causality

原因と結果との関係のこと。この関係が法則に従って生じる場合,その法則を因果の法則 (因果律) という。アリストテレスにおいては,原因は形相因,目的因,質料因,動力因の4つに分けられたが,中世ではトマスらにより,結果としての事物存在から因果律を遡行させて究極原因としての神の証明にいたろうとする企てが立てられ,ルネサンス以後は原因概念を自然科学の目的に適するように限定し,法則による現象説明が企てられた。近代の,ニュートン力学に代表される機械論的自然科学においては,決定論的因果律が自然のうちに客観的に実在すると考えられた。これに対してイギリスの経験論者,ことにヒュームは原因,結果の必然的関係は人間主観の産物にすぎないと考えた。カントはヒュームを批判して,因果性をむしろ経験を可能にする先天的形式であると考え,因果性の客観的妥当性を主張した。 20世紀になって量子力学が出現するにおよび,自然のある領域においては決定論的因果律が成立しないことが認められ,確率的因果律の概念が提出されている。

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デジタル大辞泉の解説

いんが‐せい〔イングワ‐〕【因果性】

現象はすべて原因から生じる結果とみる場合に成立する両者の関係。事実間に成立する実在的なものと、命題間の理由と帰結という論理的なものとがある。因果関係原因性。→結果原因

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大辞林 第三版の解説

いんがせい【因果性】

〘哲〙 〔causality〕 独立した二つ以上の事象の間に原因・結果の関係があること。因果関係。因果態。原因性。

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