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因果 いんが

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

因果
いんが

原因と結果。事象を成立せしめるものと成立せしめられた事象。「因」に並んで,仏教は「縁」を立てるが,「因」が直接的な原因をさすのに対し「縁」は間接的な動機,原因をいう。また正統バラモンの思想のなかでは,世界原因のなかにすでに結果が存在すると説くものがあり,これを因中有果 (いんちゅううか) 論という。

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デジタル大辞泉の解説

いん‐が〔‐グワ〕【因果】

[名]
原因と結果。また、その関係。
仏語。前に行った善悪の行為が、それに対応した結果となって現れるとする考え。特に、前世あるいは過去の悪業(あくごう)の報いとして現在の不幸があるとする考え。「親の因果が子に報い」
[形動][文][ナリ]宿命的に不幸な状態におかれているさま。不運なさま。「頼まれるといやと言えない因果な性分」

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百科事典マイペディアの解説

因果【いんが】

仏教用語で作用,現象の原因と結果およびその間の関係を表す。前6世紀ごろインド輪廻(りんね)の思想が確立した前後から明確に意識されたもので,一般的な自然現象の説明のほかに,因果応報といわれるように,人間の行為の道徳的基準として,善因楽果,悪因苦果などと用いられる。
→関連項目

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世界大百科事典 第2版の解説

いんが【因果】

原因と結果のこと。特に仏教用語として用いられる場合は,(ごう)思想と結びつき,自己の存在のあり方にかかわる因果性をいう。すなわち〈善因善果悪因悪果〉という言葉で表現されるように,たとえば,人間あるいは天人として生まれるという善の結果を,あるいは地獄・餓鬼・畜生として生まれるという悪の結果を得るのは,前世の自己の善業あるいは悪業を原因とするという考えである。仏教の説くこのような因果法則は自然科学的因果法則というよりは,むしろわれわれの行為に関するものである。

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大辞林 第三版の解説

いんが【因果】

( 名 )
原因と結果。 「 -関係」
〘仏〙
今ある事物が以前の何らかの事物の結果であり、また将来の何らかの事物の原因であること。
自分のなしたよい行為や悪い行為に応じて、それに相当するよい報いや悪い報いがあること。
現在の不幸は、前世での悪業によっているということ。 「これも-とあきらめる」
( 形動 ) [文] ナリ 
不運な巡り合わせであるさま。いやな運命にあるさま。 「 -な生まれつき」 「 -なやつだ」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

因果
いんが

原因と結果。原因と結果との密接な結合関係は、古来「因果律」と称して、哲学、科学をはじめ、諸学問の基礎に置かれる。また日常生活においても、時代や地域を問わず、因と果との深いつながりが、かならず前提とされている。創造者ないし絶対者を設けない仏教は、人間の生も行為もすべて現実世界のなかで説くところから、この因果関係をきわめて重く扱い、それらの分析が著しく進んでいる。普通は因が先で果は後とみるが、両者を同時とする考えもある。また果は最初から因のなかにあって、のちに現れ出るとする「因中有果論」、まったく新しい果が発生するとする「因中無果論」の二つがインド哲学で説かれるが、仏教はそのどちらにも偏らず、事実に即してふさわしい教えをそれぞれに応じて説く。とくに、因と果との直結を排して、その間に条件をたてて、それを重視する一方、そのプロセスにも深く配慮する。この条件を縁と称して、これら因と縁と果の関連が、仏教思想の根幹にある。なお、因から果が生じ、ただちにその果が次の瞬間には因となるという現実の反省も、仏教はもっている。また一因一果を説かず、果は多くの因が満たされて生ずることも、ときに一因から多様な果の導かれることも、仏教は説く。いずれにせよ、仏教は行為の動機を重んじて、結果論によらないから、果に至る因(および縁)の精密な分析がきわめて鋭く、それが教理にも実践にも強く反映している。[三枝充悳]
『仏教思想研究会編『仏教思想3 因果』(1978・平楽寺書店)』

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世界大百科事典内の因果の言及

【因縁】より

…仏教では,すべてのものごとが生起したり,消滅したりするには必ず原因があるとし,生滅に直接関係するものを因と言い,因を助けて結果を生じさせる間接的な条件を縁として区別するが,実際に何が因で何が縁であるかをはっきり分かつ基準があるわけではない。因縁は〈因と縁〉と〈因としての縁〉の二通りに解釈されるが,この両者を一括して縁と呼び,因縁によってものごとの生起することを縁起(えんぎ)とも言い,また,生じた結果を含めて因果(いんが)とも言う。因縁,縁起,因果は仏教教理の最も根本的な考え方であるが,必ずしも因から果へという時間的関係のみを意味するだけでなく,同時的な相互の依存関係,条件をも意味している。…

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