デジタル大辞泉
「因陀羅網」の意味・読み・例文・類語
いんだら‐もう〔‐マウ〕【因×陀羅網】
帝釈天の宮殿を飾る網。その無数の結び目一つ一つに珠玉があり、互いに映じあうことから、一切のものが互いに障害とならずに関連しあうことにたとえる。帝網。
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いんだら‐もう ‥マウ【因陀羅網】
〘名〙 (indra-jāla の
訳語)
仏語。
因陀羅(一)(二)(
帝釈天)が住む宮殿を飾っている網。その無数の結び目の一つ一つに
宝珠があり、それらは互いに映じ合って、映じた宝珠が更にまた互いに映じ合うとされるところから、
世間の全存在は各々関係しながら、しかも互いに障害となることなく存在していることにたとえる。ことに、
華厳宗では
諸法の重々
無尽であることを、また、
真言宗では諸法の
円融無碍(えんゆうむげ)であることを、これで説明する。帝網。因陀羅珠網
(いんだらじゅもう)。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
因陀羅網
いんだらもう
indrajāla
インドラ神の網のこと。インドで一般に魔術の所産の意に用いられた。華厳仏教では,インドラ神の宮殿にある網で,結び目に宝玉がつけられ,宝玉同士が互いに映じ合って,それが無限に映じるとして,重重無尽の理論を説明するのに用いられる。帝網 (たいもう) ともいう。
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