国連兵力引き離し監視軍(読み)こくれんへいりょくひきはなしかんしぐん(英語表記)United Nations Disengagement Observer Force; UNDOF

共同通信ニュース用語解説 「国連兵力引き離し監視軍」の解説

国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)

1973年の第4次中東戦争後の74年5月にイスラエルシリアが、ゴラン高原での停戦双方兵力の引き離しなどを決めた協定に署名したことを受け、国連が同月設立。日本は国連平和維持活動(PKO)の一環として96年から自衛隊を派遣したが、シリア情勢の悪化などを理由に2013年に撤収を完了させた。13年3月にはシリア反体制派が要員を拘束したほか、同年6月には停戦ラインのシリア軍検問所を一時制圧するなど危険が増していた。(共同)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国連兵力引き離し監視軍」の意味・わかりやすい解説

国連兵力引き離し監視軍
こくれんへいりょくひきはなしかんしぐん
United Nations Disengagement Observer Force; UNDOF

略称はアンドフ。 1974年に第4次中東戦争後の処理をめぐって,安保理権限の下にシリアのゴラン高原に設置された多国籍兵力を指す。同年5月にシリア・イスラエル両国が署名した引き離し協定は,両国軍の引き離しの監視,分離地区およびその両側に武力制限地区を設けることが定められている。兵力引き離しは,同年6月に完了したが,安保理はその後も,その任務を幾度となく延長し,現在に至っている。現在の兵力はオーストリアカナダフィンランドなどの部隊と,国連パレスチナ休戦監視機構の軍事監視要員とによって構成されている。

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